MATO PARENTS JOURNAL
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WHITE
未来を生きる子どもたちの代弁者として。
河西景翔[GUEST]
ペアレンツコートが導く、自分らしさを表現できる世界
「当たり前」「普通」私は常日頃からこの2つの言葉に対して疑問を抱いています。
「男の子なんだから」
「女の子なんだから」
「普通は…」
洋服を選ぶ時、遊ぶ時、色を選ぶ時‥男女で決めつけられることが非常に多く、「なんで自由に選べないんだろう‥」と思い悩んでいた幼少期が私にはありました。
子どもは生まれた瞬間から2歳児くらいまでは、性別で区切られることなく、好きなおもちゃで遊んだり好きな色を自由に選んだりして自分を表現していますが、3歳になると発達の関係で「自分とは?」を意識するようになります。
今の時代はだいぶ寛容になってきましたが、私の幼少期はこのくらいの年齢から「男なんだから!女なんだから!」と性別を強いる言葉がけをされたり、男女で色分けが当たり前のように行われていました。
大人が勝手に決めた「当たり前」や「普通」によって好きな色を選ぶことができなくなった私は、「個性を出しすぎてはいけない」「みんなと一緒のものを選ばなくてはいけないんだ」と自分の気持ちよりも「他人の当たり前」を優先するようになりました。
すると、自由な表現(絵を描いたり、服を選んだりなど)ができなくなり、その結果自己肯定感が低くなりました。人と話すのが怖くなった私は、笑うことすらできなくなり生きる気力すらなくなってしまったのです。
その時、私を助けてくれたのはありのままを受け入れてくれた母や姉、そして親戚の存在でした。
学校以外の場所で自分らしさを認めてもらえるのはとても心強かったですし、なによりも姉からの
「自分らしさを貫けばいつか絶対に周りが認めてくれる日が来る!」
という言葉は、私が再び自己肯定感を高めるきっかけにもなりました。
トイレや着替えなど男女で区別することは、心理的安全性の観点からは非常に大切なことですが、男女を「色」や「言葉」で分けてしまうのはいかがなものでしょうか?
そういったこともあり、私は常日頃から人を外見で判断するのではなく、その人の中身(心)を見るように気をつけています。
私たち大人が正しい判断をしていくことが、子どもたちの健やかな未来を育てることにも繋がります。根拠のない当たり前を盲信すると、自分という「個」を失くしてしまう。そうならないために大切なのは、当たり前を疑うことにあると思います。
みなさんは幼少期に「おままごと」をした経験がある方が多いと思います。
この「おままごと」こそが、家の姿が顕著に表れる遊びなのを知っていますか?
美容室を営んでいる家庭の子は、おもちゃの鋏を使って髪を切る姿が。
お料理が好きな家庭の子は、色々な食材を鍋に入れて調理する姿。
大人の言葉遣いや立ち振る舞いを子どもは本当によく観察していて、その姿を披露するのが「おままごと」の場なんです。
あるときCちゃんとAちゃんがおままごとをしているとき、R君という男の子が参加してきました。R君は男の子ということで、必然的にパパ役を任されていました。「パパが会社に行く」という設定になり、その際にCちゃんがR君の首に自分の腰に巻いていたピンクのスカーフを巻いたのです。
すると、Aちゃんが
「あっ!それおかしい!ママのようふくをパパがつかうのはおかしい!」
とCちゃんとR君に向かって言いました。
Cちゃんはいまにも泣き出しそうにしていましたが、R君が
「おかしくないよ!ぼくのママとパパはなかよしだから、あかいぼうしとか、おようふくとか、かしっこしてるもん!」
とAちゃんに向かって言ったのです。
Aちゃんは、納得できない様子で私の元に来て
「せんせい!ママがパパのようふくきるのおかしいよね!!!」
と顔を真っ赤にしながら言いに来ました。
私は3人に
「男だから、女だからで決めないで、その洋服が素敵で着てみたかったら着ていいの。その人に似合っていれば良いんだよ。先生だっていつも色々な色の洋服着てるし、ほら髪の毛も赤でしょ?(当時は赤髪でした)」
と話すと、妙に納得した感じで
「ようふくのカタチとかいろは、なかよしならかんけいないよね。」
と3人は話をして、再びおままごとを始めていました。
そんな子どもたちの姿を見て、幼少期の自分と重ねて
「その子らしさを大切にしてもらいたい」
「正しい言葉がけや対応の仕方を保護者や子どもに関わる人・社会全体に伝えていくことが自分の使命なのかもしれない」
と感じました。
育児をしている方と話していると
「昔はおしゃれするのが好きだったのに、今はおしゃれに手間暇をかけられない!」
「子ども優先なので天候によって着るものが左右されてしまう…」
という方が多くいます。
MATO by MARLMARLのペアレンツコートは、まさに子育てによくある「当たり前」という概念を覆すアイテムになっています。
柄や模様がない一見シンプルなデザインですが、ステッチの色やポケットの大きさにこだわっていたり、男女体型問わずどちらが着てもシルエットが綺麗に見えるように計算されています。
もちろん、雨や泥を弾く防水性や小さなお子さんの安全性を確保するための機能、さまざまな使い勝手を高める利便性も兼ね備えています。
何よりも、こうしたジェンダー問わず着られるアイテムをペアレンツで着用し、その姿を幼い頃から近くでみている子どもは「ペアレンツはそれぞれ別の服を着なければいけない」という固定観念から自由になれます。
すると、
「男だから。女だから。ママだから。パパだから。」
と性別や役割、色や形で判断しない考えを持つきっかけが芽生え、多様性を知ることにも繋がり「自分らしさ」を大切にするようになっていくでしょう。
このペアレンツコートを着ることで「誰もが自分らしさを表現できる社会」が当たり前になり、それによって世の中に笑顔が増え子育てがしやすい国になっていくことを、私は願っています。