PARENTS JOURNAL

ホンモノに触れる体験を

先日友人のバースデープレゼントを探しにUGGへ行きました。

私にはUGGのムートンブーツを見かける季節になると思い出すエピソードがあります。

長男が5歳くらいの頃。

子どもたちのファッションでも、ムートンブーツが流行っていました。

UGGやEMUといった本物のムートンから、リーズナブルなフェイクファーやボアなど、
保育園の下駄箱にはムートンブーツがいっぱい。

当時私は<PATACHOU(パタシュー)>というベビー&キッズの子ども服ブランドを展開する母の会社で働いていたのですが、

2年前に癌で他界した母と共に過ごしたPATACHOUでの10年間は、今振り返るとあまりにも贅沢な時間でした。

その理由の一つとも言えるのですが、

息子に履かせるムートンブーツのことを母に相談していた時

「すぐに履けなくなるし、汚すし、フェイクの安いブーツにしようと思ってる」

と言った私に

「ダメよ、本物を知らないと。高くても本物を体感していないと、比較ができない。」

母は常々言っていました。

「着崩せるのは、ベースができているから、わかっているからだ」と。

そのためには小さい頃から本当に良いものに触れることが大事だと。

こんなことを言ってくれるのは、私の周りでは母だけでした。

結果的に息子にはUGGを買いました。

当時の彼に本物のムートンの暖かさや心地良さが響いたかどうかは分かりませんが、

旅や食と同じように、ファッションを通した体験も、無意識レベルで子どもたちに影響を与えているのでは、と今は思います。

それを教えてくれた母と大人になってから一緒に仕事できた時間は、
私の思想に絶大な影響を与え、根底を作ったかけがえのない時間です。

・・・と、ここまで前置きが長くなりましたが、

先日 STUDIO MARLMARL からラグジュアリーラインが発表されるというので、
プレスプレビューへ伺いました。

石川 明日香 | MATO by MARLMARL

詳細はTIAMにも掲載させていただきましたが、

第一弾は東京コレクションでもご活躍されるpillingsとのコラボレーション。

https://tiammagazine.com/15167

石川 明日香 | MATO by MARLMARL

「0一つ間違っていませんか?」

と思わず目を疑う価格帯ですが、職人泣かせの繊細な仕立てと、
デザイナー村上さんから直接物作りに関してのお話を伺うと納得せざるを得ないというか。

「ファッションの原体験になりうる、贅沢な経験」

というのがよく分かります。

ファッションや洋服のこと、難しいことなんて分からなくても、こんな
ホンモノに触れる体験が子どもの頃にできるなんて本当に贅沢!

11月の後半ごろからはこの衣裳での撮影ができるようなので、たまりませんね。

無事に出産を終え生活がひと段落したら

(何より私の体型が戻ったら)

STUDIO MARLMARL を家族で訪れようと思います。

▶ STUDIO MARLMARL × pillings

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