MATO PARENTS JOURNAL
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かわいい息子が「みんなの無意識をほじくり回す」。作家・大田ステファニー歓人が今感じていること
MATO JOURNAL 編集部
ペアレンツびと Vol.01 - PARENTS 花江夏樹
MATO by MARLMARLでは、 「マザーズバッグからペアレンツバッグの時代へ」 と題した、社会全体の子育て意識を拡げるプロジェクトを進めてきました。
本シリーズ企画では、自分らしいスタイルで子育てを楽しむ 「ペアレンツ=子育てに携わるすべての人」に光を当ててお話を伺います。
今回は双子育児中の声優・花江夏樹さんに子育てを自分らしく楽しむ秘訣をインタビュー。
花江さんが育児を楽しむ背景にある、「子育てシェア」とは? 普段ペアレンツバッグの中に入れている物や、子育てが仕事に与えた影響なども語ってもらいました。
── 花江さんには、2020年に双子の女の子が誕生しています。子どもが生まれる前は、子育てに対してどのようなイメージを抱いていましたか?
昔は「30歳を超えてから結婚するのかな」と漠然と思っていたので、自分が30歳で父親になることを想像していなかったんです。自分のことでいっぱいいっぱいになってしまっていた時期もあったので、自分の子どもが生まれたときに一体どんな感情になるのか、全く想像つきませんでしたよ。
── 実際に双子を授かったときはどんな気持ちでしたか?
まさか双子を授かるなんて思いもしませんでしたが、結婚後はパートナーである妻とずっと「子どもがほしいね」と話していたので嬉しかったですね!
── 双子の育児に備えてどんなものを準備していましたか?
最初は横並びの双子用ベビーカーを用意していたんですが、いざ出かけてみると、狭いエレベーターだと入れないことがあって。結局、折りたためる軽量の一人用ベビーカーを2つ買い足して、場に応じて使い分けています。家族で出かける時は、夫婦でそれぞれ1つベビーカーを押していることが多いですね。
── 双子ということもあり、より自然にふたりで子育て、という意識になるんですね。
── パートナーと共に子育てをするために心がけたことは?
お互いきちんと睡眠時間を確保することですね。
僕は日中仕事もあるので、夜は妻がしっかり休めるようにシフト制のように交代していました。子どもにとっても親が元気なのが一番ですからね。
── 周りの方との子育てシェアはどうでしょうか。
お子さんがいる先輩たちから、常にいろんなアドバイスをもらえるので、心強いですね! 便利な育児グッズなども教えてもらいました。
あと、子どもが生まれるタイミングで、昔からの友人が「何か手伝えることがあったら言って」と、ベビーシッターの資格を取ってくれたんです。どうしても僕らが手を空けられないときに子どもを見てもらっていて、かなり助かっています。
── 素敵な関係ですね! お仕事関係の方とはどうだったのでしょうか。
子どもが生まれるタイミングで、仕事の調整もしました。当時、朝の子ども向け番組『おはスタ』に出演させてもらっていたんです。けど、子育てをしながら朝の帯番組を担当するのはなかなか難しくて……。相談したところ、番組スタッフさんたちも子育てに理解のある方々で、快く送り出してくださりました。
子育てに理解があるというだけでも、受け入れられたような感覚ですごく嬉しかったことを覚えています。
── 子育ては思うようにいかないことの連続だとも思います。子育てを楽しむために花江さんが心がけていることや工夫していることがあれば教えてください。
あまり神経質になり過ぎてしまうと、親の方がギブアップしちゃうので、できるところは楽をすることが大事だと思います。たとえば、我が家ではベビーベッドに哺乳瓶を固定できるミルクアームを付けていましたよ!
もちろんある程度大きくなってからで、その間も子どものことを見ていますが、手元があくだけでも体力的に楽ができたり、ひと休みできる時間が作れたりしました。
── 花江さんは子育てを周りの方たちとシェアしながら楽しんでいるように感じます。そのマインドは、どのように生まれたのでしょうか?
正直生まれる前は自分が子ども(しかも双子!)を育てる想像があまりできなかったんですけど、実際に生まれた我が子を見ていると予想以上に、もうただただ可愛くて!「この子たちの成長に関わっていたい」という気持ちが自然と生まれましたね。
もちろん「今日は育児きついな」という日もあるので、そういうときは素直に妻や友人を頼らせてもらっています。
── 周りを頼ることで、お子さんと過ごす時間にもゆとりが出るんですね。
子どもって、1週間で見違えるくらい成長するんですよね。その成長のタイミングや、子どもが初めての体験をする瞬間を、自分の目できちんと見届けたいなと思っています。そのためにも、まずは自分やパートナーの体調や気持ちを整えておきたいんです。
先輩からも「子どもは昨日できなかったことが次の日に突然できるようになるから、見逃さない方がいいよ」とアドバイスをもらっていたのですが、まさにその通りだなと実感しているところです!
── 子育てが声優の仕事に活きた部分はありますか?
親の役柄の気持ちを理解できるようになりましたし、子どもという大切な存在が増えたことで、愛おしさや悲しみなど、キャラクターの奥深い感情をさらに引き出せるようになったと思います。
── 仕事のためのインプットや自分の時間はどのように確保していますか?
僕は昔からすごくゲームが好きで、1日8時間くらい余裕でやってたんですよ!その時間が家族との時間になったんですけど、今は妻や子どもと過ごす方が楽しいと自然に思えています。まぁ、もちろん息抜きにゲームもしますけどね(笑)。
声優の仕事も10年以上のキャリアを積んで要領が良くなってきているので、昔よりは仕事に膨大な時間を使わなくて済むようになりました。手を抜くというわけではなく、自分なりの工夫が上手になった感覚ですね。
── 逆にお仕事が子育てに影響を与えることはありますか?
声優という職業柄、子どもに見せるYouTube動画のイントネーションがおかしいと、すごく気になってしまうんですよ(笑)。子どもが変な発音で覚えないように訂正したり別の動画を勧めたり、こちらも必死です。
── 子どもとお出かけする際の持ち物のこだわりなどあれば教えてください。
子どものおむつはMARLMARLの ぬいぐるみリュック に4枚ほど入れて、子どもたち自身に持たせています。このリュックは子どもたちもお気に入りで、背負って歩いている姿もかわいいんですよー。
その他のお世話グッズは ペアレンツバッグ に入れていますが、中でも絆創膏は我が家流のこだわりがありますかね。
うちの子どもたちは「絆創膏に絵を描いてほしい!」「可愛い形にしてほしい!」という気分の時があるんです。なので、絵が描けるぺンと小さなハサミを常に持ち歩いています。
まぁ、意気揚々と持ち歩いていても「今日はキャラクターの絆創膏がいい!」という日もあるんですけどね(笑)。
── 子どもの気分やこだわりはおもしろいですよね。そこを尊重してあげるのも、お出かけをワクワクさせるためのヒントなんですね。
双子で愛用中のMARLMARLのBFF+ とペアレンツバッグに忍ばせているお世話グッズ。 かさばるおしりふきは必要な分だけジップロックに入れて軽量にする工夫も!
── 子育てをする中で、大変だったことや失敗してしまったことはありますか?
目を離した隙に、子どもが食紅を触って手が真っ赤になっていた時は焦りましたね。あとはスライムをカーペットに投げつけて掃除する羽目になったり、ソファの下からカピカピになったパンが出てきたり……。
他にも、可愛いと思って買った服を着てくれない、公園で走るのにサンダルを履きたがる、などなど。子育ては想定外のことだらけですよね(笑)。
── お子さんと接するとき、とくに意識していることはありますか?
子どもたちが興味を持って自発的に行動したことは、最後までやらせてあげたいと考えています。親が「これやりなさい」と言うのではなく、子どもたちが自由に遊ぶ中で、新しい発見をしたり学びを得たりしてほしいなと。
あとは自分の物差しで「これはまだ早い」「これは教えなくていい」と決めつけるのはよくないなと思いますね。
たとえば、以前子どもと図鑑を読んでいたときに「ウーパールーパーはまだわからないだろうからいいかな」と読み飛ばしたんです。でも前に教えたことがあったみたいで、子どもから「今日はウーパールーパーは読まないの?」と言われてしまって。子どもが難しい生きものの名前をしっかりと覚えていたことにびっくりしましたし、「子どもだからわからないか」と主観で決めつけるのは良くないなと痛感しました。
── 今回のインタビューでは「子育てシェアの先にある子育てのワクワクを届けたい」というメッセージがあるのですが、花江さんはどのように感じましたか?
とても素晴らしい視点ですよね。子育てに関わる人は、人それぞれに「肩車をして高いところの景色を見せてあげられる」「絵を描いてあげられる」など、得意なことがあると思うんです。
なので、自分やパートナーがそれぞれで得意なことを生かしつつ子育てに向き合えたらいいのかな思います。ひとりでは不可能ですから。みんなで自然と子育てをシェアし合える雰囲気がもっと広まってほしいですね。
── 最後に、子育てに向き合うペアレンツへメッセージをお願いします。
子どもは本当に可愛いですし、かけがえのない大切な存在ですよね。それでも自分を大切にしたい瞬間はどうしてもあるだろうし、時には自分を優先しても良いと思います。
あと、子どもと同じようにパートナーのことを大切に思う気持ちはいつまでも変わらずに持ち続けられるといいのかなとも思っています。
僕自身も、これからもパートナーや周りの人と子育てをうまくシェアしつつ、自分らしく楽しんでいきたいですね!
子育て、楽しみましょう!
花江夏樹が選んだペアレンツバッグ: ORCA TOTE BAG
企画:MATO by MARLMARL
編集・取材: 小沢あや(ピース株式会社)
構成: 伊藤美咲
撮影:戸松愛
ヘアメイク:加藤ゆい
声優
1991年生まれ。2011年声優デビュー。
「鬼滅の刃」
の竈門炭治郎役をはじめ、「東京喰種」
の金木研役、「四月は君の嘘」有馬公生役など、多数の話題作に出演。
2020年 第14回声優アワード 主演男優賞。
MATO JOURNAL 編集部
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