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かわいい息子が「みんなの無意識をほじくり回す」。作家・大田ステファニー歓人が今感じていること
MATO JOURNAL 編集部
ペアレンツびと Vol.02 - PARENTS 国山ハセン
MATO by MARLMARLでは 「マザーズバッグからペアレンツバッグの時代へ」 と題した、社会全体の子育て意識を拡げるプロジェクトを進めてきました。
本シリーズ企画では、自分らしいスタイルで子育てを楽しむ 「ペアレンツ=子育てに携わるすべての人」に光を当ててお話を伺います。
今回インタビューしたのは、元TBSテレビアナウンサーの国山ハセンさん。現在はタレント活動をしつつ、 PIVOT株式会社 のコンテンツプロデューサーを勤めています。
国山さんはアナウンサー時代、第一子の誕生後に3週間の育児休暇を取得。職場復帰後、転職を経て、今は自分らしいワークライフバランスを保ちながらご活躍をされています。
国山さんが育休を取得した理由や、育休を通じて得た子育てシェアの視点とは?愛用している育児グッズや、子育てと仕事の両立についても伺いました。
── 国山さんが育休を取得しようと思った背景を教えてください。
きっかけは、アナウンサー時代に担当していた情報番組で、男性の育休をテーマに取り上げたことですね。その時に、男性の育休取得率の低さや休むことへのハードルの高さを実感したんです。当時はまだ結婚もしてなかったのですが、「子どもが生まれたら、僕は育休を取ろう」と漠然と思っていました。
その後、パートナーである妻が妊娠して、実際に育休を取得しようとしたときは「休みづらいな」という気持ちもあったんです。でも、仕事よりも子育てを優先したい思いが強かったので、すぐに育休取得を決断しました。
なので、番組プロデューサーと話すときも相談というより「育休取ります宣言」でしたね。お休みをいただく3〜4カ月前に宣言をしたのですが、取得自体はスムーズでした。
── 3週間という育休期間はどのように決めたのでしょうか?また、育休宣言をしたときの周りの反応はいかがでしたか?
本当は2〜3ヶ月休みたい思いもあったんですけど……。テレビ局のアナウンサー職だと、2〜3週間の育休しか前例がなくて。番組の編成上、キャスターの僕が長期で抜けてしまうと番組スタッフにも負担をかけてしまうので、無理なく「3週間」となりました。
パートナーが専業主婦なので、周囲から「奥さんは家にいるんでしょ?」と言われたり、仕事を優先してほしい雰囲気を感じたりすることもあったんです。でも「まだまだ男性の育休が珍しい時代だからこそ、次世代にも繋がるようなロールモデルを増やさないといけないな」と考えるようにしました。
育休取得を理解してもらうよりも、取得が当たり前である社会にすることが重要だと思っています。
── 使命感を持っていたんですね。改めて、育休を取得してよかったと思うことは何でしょう?
「男性の育休取得を義務化した方が良いのではないか」と考えるくらい、「育休を取ってよかった」と思っています。子育てのスキルが身につくのももちろんですが、パートナーと「どのように子育てをしていくか」「家事の分担はどうするか」などを話し合う時間を持つことで、夫婦間のコミュニケーションがしっかり取れるようになりました。
── 国山さんのご家庭では、周りの方を頼ったり子育てのシェアをしたりしていますか?
義両親に子どもを見てもらうこともありましたが、頼れる相手はあまり多くなかったんです。育児をしている人同士であっても、子どもの年齢が1学年でも違うと、少しギャップがあるんですよね。同時期に子どもが生まれた人との繋がりがもっとあれば、相談や子育てのシェアがもっと気軽にできたのかなと思います。
ただ、乳児のときは抱っこ紐を活用しながら外出することもあったので、周りの友達とよく一緒に遊んでもらっていましたね。フワちゃんとか(笑)。
── 子育てシェアの輪を広げるため、社会と接点を持つために行動したことはありますか?
結構いろんなことにトライしました。子どもが1歳になった頃、習い事の一つとして親子参加型のアスレチックジムに行ったんです。妻はそこで、友達もできたみたいですね。肝心の子どもは大泣きで大変だったんですけど(笑)。
今は休日に公園に行くと、子ども連れの男性もよく見かけますよね。パパさんたちが子どもたちにサッカーを教えているところに私も混ざったり、子どもが他の子のおもちゃを取っちゃったときに「すみません」と声をかけたところから雑談が生まれたり。積極的に外に出て、複数のコミュニティに参加するといいこともあるんだなと感じました。
── 子育てをしていても、自分の時間は大切だと思います。一人の時間はどのように確保していますか?
一人の時間が必要なときは、近くのカフェに行ったりリモート勤務にしたりと時間を確保するように意識しています。代わりに妻にも週に一回はのんびりと外出してもらって、リフレッシュできるようにしていますね。
最近はベビーシッターさんを呼んで、それぞれで出かけたり、夫婦二人の時間を過ごしたりすることもあります。シッターさんが行動ログをすぐに共有してくれるので安心できますし、妻もすごく喜んでいました!
── 国山さんは今年に入って、テレビ局のアナウンサーから、新興メディアの動画コンテンツのプロデューサーに転職されました。キャリアチェンジをしたことで、子育てやライフスタイルはどのように変わりましたか?
アナウンサー時代のワークライフバランスは、かなりワークに偏っていました。どうしても働く時間や場所を選べなかったので「もっと子どもと過ごす時間を作りたい」という思いが日に日に強くなり、自分の働き方を変えようと考えたんです。
今は、仕事や子育ての状況に応じて自分でワークライフバランスを調整できるようになりました。家族のことを考えてキャリアチェンジしたのは、人生の中で大きなターニングポイントになりましたね。
── 現在、国山さんの1日のスケジュールはどのようになっていますか?
朝は、子どもが起きる時間に合わせてだいたい7時に起きます。妻と子どもと3人で朝ごはんを食べたらYouTube Kidsで英語の勉強をして、散歩に行くのが午前中のルーティーン。日中は仕事をして、帰宅後は食事後から子どもが寝るまでの時間、テレビをつけずに一緒に遊んでいます。追いかけっこしたり、全力でじゃれあったり(笑)。
── ご家族と過ごす時間を大切にされていますね。子育ての経験が仕事に活きることはありますか?
視野が広がって、「子育てがしやすい環境とは何か」を考えるようになりました。身近なところで言えば、「地下鉄の駅から地上に出るときにもっと近くにエレベーターがあればいいのに」と思うとか。同じ景色でも、今までとは全然違う見方になりましたね。
── 国山さんの子育てに関連する、こだわりのアイテムがあれば教えてください。
うちの子はめっちゃ水を飲むので、水筒は常にペアレンツバッグの中に入れていますね。家でも外でも、お気に入りの水筒です。キャラクターのプリントがはげてしまうくらい愛用しています。
あとこだわりのアイテムだと、「寝る前1分おんどく」という本を愛用しています。最初は絵本を買っていたんですけど、子どもがちゃんと理解できているのかがわからなくて。
これだと最後までちゃんと興味を持って見てくれていることを実感できて、お気に入りです。夜の寝る前の時間に使うことも多いですね。
うちの子はまだ1歳で発話はあまりできないのですが、私のアナウンサー経験を活かして、正しい発音で言葉を教えるようにしていますね。読み聞かせには自信がありますよ(笑)。
── リュックタイプのペアレンツバッグを愛用していらっしゃるんですね。
はい。たくさん荷物も入るし、PCも収納できるし、仕事にも使えるので助かっています。何よりこのカラビナに付いている巾着ポーチが便利で!子どもと出かけた時とか、いざという時にちょっとしたものを収納できるので重宝しています。
── 子育てで気をつけていることや大変なことはありますか?
YouTubeやテレビはあまり見せすぎないようにしています。私も妻もどうしても手が離せないときは見せることもありますが、時間を決めてメリハリをつけることを心がけていますね。
大変だなと思うのは、特定の食べ物にハマるとそれしか食べなくなること。うちの子は、大量のパンを食べるんですよ(笑)。妻は偏食に悩んでたんですけど、私は「食べてくれるだけOK」と気楽に構えていますね。悩んだときこそポジティブに考えるようにしています。
それが子育てを前向きに楽しめる秘訣なのかもしれませんね。
── MATO by MARLMARLでは、社会全体の子育て意識を高めていきたいという想いでペアレンツバッグを展開しています。改めて、国山さんは子育ての意識をシェアするために心がけていることはありますか?
子育て中ではない同僚たちにも、意識的に子育ての話をするようにはしていますね。仕事の話に子育てのワードを混ぜてみたり、「サッカーやらせようと思ってるんだよね〜」と雑談を持ちかけてみたり。
子どもの有無にかかわらず、子育ての意識を拡げていくことは大切だなと感じるようになりましたね。
── 世の中には、育休を取るか悩んでいる方も多くいると思います。そんな方や、子育てに向き合っているペアレンツに向けて、メッセージをお願いします。
育休取得に悩むのは当然だと思います。キャリアを心配する気持ちも共感できますが、育休を取得することでメリハリもつきますし、深く悩む必要はないですよ。何かあっても、最終的にはなんとかなります(笑)。
僕自身が育休を経験したことで、周りにも育休を取ろうと決断した人が何人かいました。一人が行動することで、周りにもどんどん良い影響が与えられるんじゃないかなと思います。ぜひ、みなさんにも安心して育休を取ってもらいたいです!
ただ、育休は長く続く子育ての中の、ひとつの手段でしかありません。
子育てを積極的に楽しんだり、子育てをするペアレンツ自身が自分らしくいられるように、ひとりひとりが意識することがとても大切だと思います。
自分らしく、みんなで、子育てを楽しみましょう!
国山ハセンが選んだペアレンツバッグ: PELICAN BACKPACK
企画:MATO by MARLMARL
編集・取材: 小沢あや(ピース株式会社)
構成: 伊藤美咲
撮影:戸松愛
ヘアメイク:日下咲良
プロデューサー/タレント
1991年生まれ。2013年TBSに入社後、アナウンサーとして「Nスタ」や「news23」などの番組を担当。2022年末に退社した後、PIVOT株式会社にジョイン。2023年、『第13回イクメン/男性育休オブザイヤー2023』「男性育休タレント部門」受賞。
MATO JOURNAL 編集部
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