PARENTS JOURNAL

uniqueness〜育児もキャリアも自分らしいバランスで〜

「育児もキャリアも自分らしいバランスで」

・・・そんなテーマでジャーナルを書いてみませんか?

担当の方からそんなお話しを頂いて、「あ、そのテーマでいつかは記事を書きたいと思ってました。ぜひ書かせて下さい!」と2つ返事をした。

仕事だらけの生活から一転、育休を1年間取得するという決断をした、そんな今の自分にとっておそらく1番温度感高く文章にすることができる気がする!

そう息巻く自分がいる一方で、MATO PARENTS JOURNALのライターとして迎えて頂いてからはや1年が経過するこのタイミングまでこのテーマで記事を書けなかった理由を改めて思い出す。

どこまでを本音で語って良いものか、、、
どこまで現実を伝えていいものか、、、
このテーマで書くのであれば題名は「uniqueness」にしようと決めていた。

"唯一"とか"無比"という意味。

あくまで自分のとった唯一の選択であり、他と比べるものでもない、それぞれにとって「らしい」選択がある。

この記事に目を通してくれた全ての方へ。これは、育休という選択をとって自分らしく生活をする1人の男性の話。ただそんな風に読んでもらえるととても嬉しい。

まだまだ世の中的にはマイノリティな意思決定である1年の育児休暇。

なんで自身がその選択をしたのか。その想いに至るまでの話は 過去の記事〜PHASE YOU〜 でも綴らせてもらったので、今回は割愛。もし興味持って頂けたらそちらもぜひ読んで頂けるととても嬉しい(宣伝です)

カメラを向ける写真

せっかくの機会なので、自分が育休前だったら、「こんなことを知りたかった。実際に経験した人がいたらリアルな声を聞いてみたかった。」そう思える3つのテーマを書いていきたいと思う。

目次


育休中ならではの苦労、良い点

まずは苦労。

これは誰しもだとは思うが、初めての育児だから常に不安や疑問だらけ。もちろんそれは今も変わってはいない。夫婦ともに産育休をとって常に一緒に我が子を見ることができる時期はまだしも、パートナーが復帰したら必然的に関わる時間は自分が1番長くなるわけで、常に危険と隣り合わせという緊張がある。

あとは育児はなかなか慣れない。とにかく成長が早いし、変化がすごい。慣れたと思ったらもうほぼ違う生き物かよ、、、ってくらい変化する。それに伴い常に新しい悩みも出てくるし。
あとは睡眠にはやはり悩まされた。

「振り返ってみて何が1番大変だった?」と聞かれると、自分には「睡眠」と答える。寝かしつけの環境を整えたり、毎日のルーティンを試行錯誤したり、時にはその道のプロにお金を払って相談したりもした。

赤ちゃんにとって睡眠と食事って特に大事だから、しっかり眠れないと常に機嫌悪いし、逆に眠すぎてうまく寝付けなかったり、それによって親は自分の時間も作れないし。
あとは自身の睡眠時間をまとめて取れない苦しさも、、、でもまぁこれは結局慣れる。人間ってすごい。

次に良い点。

まず前述の苦労がどうでもよくなるくらい、吹っ飛ぶくらいかわいい!
そのかわいい生き物のそばに1日中いて、遊べて触れることができて、そんな生活を送ることができるっていうのは圧倒的に良い点。

苦労にあげた慣れないという表現も、言い方を変えれば毎日の成長を直に感じることが出来る。見ていて面白いし、尊いし、こんな思いを経験させてくれてありがとうって強く思う。

そしてこれも性別関係なくだが、こんな長期間のお休みなんて社会人になってからはまぁ取れない。
しかも育休というしっかりとした大義名分があるので、罪悪感もなく心も軽い。平日に散歩したり、買い物したり、なんか違う人生観を味わえる。

あとは子どものことで分からないことが無くなる。なんでも出来るし、仮にパートナーが不在にしたり、体調を崩してしまったとしても一般的なお父さんよりは不安もストレスもない自信がある。ついでに家事力もアップする。(料理の腕は最近特に褒められるので、地味に喜んでいたりもする)

赤ちゃん

キャリアへの影響、考え方

もちろん現職には1年のブランクが空くので、会社での立ち位置的に、時間的なロスはある。

出世争い中なのであれば1年は確実に遅れるだろうし、そんなことはないのかもしれないけど、周りの社員から後ろ指を刺されてるような感覚にはなる。

でもこれってすごい限定的な檻の中の話で、例えば自身で事業を立ち上げたり、副業的な関わり方で複数社で経験を積むこともできるし、勉強して資格取得をすることだって出来る。

もちろん我が子の個性や家族のかたち、パートナーの理解度にもよるが、育児に向き合ったとしても、並行してある程度の時間は捻出ができる。

自分は本業では出来ない経験や知見を実践で積みたいという想いから、現在の自身の状況を理解した上で受け入れてくれるような企業複数社で副業でキャリアを積むという選択をとった。

おかげで本業を1年間続けていた世界線より、自身の業務の幅を広げることができたし、全く規模もフェーズも違う企業で経験を積むことが出来ている。MATOのライターにだってこの選択を取っていなかったら、きっと成り得なかった。

結果的に市場価値を上げられたという自信もついた。収入はボーナスがない分もちろん下がるが、国の補助と副業収入で月給分は担保ができるくらいなので、育休前に不安に思っていたほどの金銭的な苦しみは無かった。

夫婦間のバランス

これは本当に夫婦それぞれの育児・家事・キャリアの価値観だったり、その瞬間の状況にもよるだろうと思う。仮に1年前だったら、1年後だったら同じ選択を取っていたかは分からないし。

でもやっぱりそれぞれがこうあるべき、みたいな固定観念を取っ払って、どういう心境なのか、どうしたいのかを本音で語り合うことが第一歩な気がする。

これは妊娠出産のタイミングに限らず大事なのだが、妊娠出産は少なくとも自分の考えを棚卸しできる大きなきっかけではあるから、夫婦間で新たな気づきやその夫婦らしい解を出すためには特に大事だと感じる。
せっかくの機会なので、聞いてみたかった内容をパートナーへも問いかけてみた。

── Q. 自分(夫)が1年の育休取得を決意した時どう思った?

A.「そんな決断をするんだっ!」ってびっくりした。でも嬉しかったよ。
少なくとも我が子が1歳になるまでは家で一緒に居たかったけど、仕事も復帰したかったから、その両方の選択肢がとれることに対して私目線ではとてもありがたいなと思った。

── Q. ちなみに当時はなんでそんな早く仕事に復帰したかったんだっけ?

A. 勤めている会社のフェーズや自分の役割的にというのもあったかな。
あとは趣味がないので、基本仕事してる生活が当たり前で、それが変わるっていう想像もつかなかったのもある。(産休前に話し合っていたから特に)

── Q. 夫婦としてのそれぞれの選択を決めた当時、その選択に不安はあった?

A. これまではお互い仕事人間でその2人に合った家事バランス・役割があったけど、それが変わるから、それぞれがフラストレーションなく生活できていけるかという不安はあった。

最初は色んな気持ちが生まれてたと思うけど、解決策として毎週夫婦の話し合いの場を定例MTGみたいに2人で設けて、お互いの気になることとかを悩みが小さいうちに解消することが出来たから、その時間を取れたのも良かったと思う!
家族間の定例MTGをしようって発想が仕事人間だよね。笑

── Q. もし育休期間が逆だったらどうなっていたと思う?

A. それはそれでなんとかなっていたと思うけど、仕事をしてるあなたを羨ましがったり、自分のキャリアに焦ったりっていう精神状態にはなっていたと思うかなー。

── Q. 子どもが生まれて1年経とうとしてるが、この生活をとってみてどうだった?

A. 自分は2,3ヶ月で仕事復帰して、正直にいうと、本当に良かったかは分からない。
戻ってほぼブランクなくキャリアを積めて良かった・好きな仕事ができて良かったって思う部分と、もっと娘と密な時間を過ごしたかったという気持ちと。
でも、どんな選択をしていても、結局は自分で正解にするしかないと思ってて。

今は、会社のメンバーに配慮をしてもらったり、時短で働いたり、あなたに家事役割を多く担ってもらうことで、最大限娘との時間が取れているし、娘も幸せそうだから、正解にできているなって思う!
あとこれは心から思ってるんだけど、キャリアを強制的に休みにできる機会って社会人になるとそうないから、それを夫婦どちらも取れて本当に良かったなって思ってる。

ピクニック

うん、パートナーのいう通り、お互いが正解だと思える選択を取れたなって思う。

すごく結果論ではあるんだけど、そしてこの1年振り返った時の瞬間瞬間、不安や心へのストレスはもちろんあったんだろうけど、そんなものどうでもよくなるくらいに今の自分は充実していると思う。
そしてそんな選択をさせてくれる世の中にも会社にもパートナーにも感謝したいと思う。

これまで自分が書いたどの記事よりも長くなってしまったんだけど、最後まで読んでくれたあなたへ。

もしも目の前で選択を強いられていて、本音を押し殺してネガティブに考えてしまっているんだとしたら、育児に制限なんてなくて、自分の想い次第で育児もキャリアも自分の時間も全てを取ることはできるんだよって、声を大にして伝えたい。

大それたことは言えない。でもこれを読んでくれた人の中で、誰か1人でも読む前よりも自分らしい選択をする、その背中を押すための何かになれたら、この記事を書いた意味になるのかなって思う。

きっと大丈夫。

「育児もキャリアも自分らしいバランスで」

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