MATO PARENTS JOURNAL
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BEIGE
発達ゆっくりな息子と「お友達」を考えた
Rui
息子の発達が遅れているなと感じたのは1歳ごろからでした。
その頃、自宅近くの広場や、市役所の育児相談で必ずと言っていいほど尋ねられていた質問がありました。それは、
私はこの質問を尋ねられるたびに、
「外に一歩出ると別人かのように機嫌が悪くなり、困っています。」
と答えていました。
実際、自宅では息子は本当に育てやすい赤ちゃんでした。しかし、一方外に出ると泣いていることがとても多く、不思議に思っていました。
後に3歳を過ぎて知的障害を伴う自閉症という診断が降りた後に息子が外に出ると泣いていた理由が明らかになりました。
それまで私は、私を含めて大人のエゴで赤ちゃんを外出させてしまっているから嫌がって泣いているのかな?なんて考えていました。
しかし、息子が泣いているのは、自閉症の特徴である
「見通しを持つことが苦手」
「物事の始まりと終わりが理解し難い」
といった特性のためであることが分かりました。
例えば玄関を出た瞬間、息子の頭の中は「え!外に出るの?僕はどこにつれていかれるの?」と見通しが立たず不安になります。
この話を主治医からされた時、「見通しがつきやすい家の中では落ち着いているけど、つきにくい外だと困り事が多くなっていたのか!」とやっと気づくことができました。
この時から困り事を解消する為に家庭や療育園で行っているのが、絵カードや実物を手がかりに今から何をするのか、どこに移動するのかを伝える方法です。
例えば最近は公園でシャボンをするのにハマっている息子。出発前に、シャボン玉を実際に見せながら「公園行くよ」と伝えます。
実物を見せることが難しい車などは写真を撮ってカードを作り、それを見せながら「パパの車」と伝え、出かける支度をさせたりします。
このように、この行動にはこの手がかり。という分かりやすい組み合わせを見つけて提示することで、外出するときもパニックになる事がなくなりました。
4歳を目前に人生で初めて1人で滑り台を滑れるようになりました。公園さえも怖かった息子。 今ではまるで自分の滑り台かのように安心して遊んでいます。
このような方法を息子と一緒に療育園で日々学んでいるのですが、最近ふとあの質問を思い出しました。
その時私が答えていた困り事は、「ママの困り事」ではなくて、
だったのだと今なら分かります。
見通しが立たず、不安ばかり募る外出は息子にとってどれだけ苦痛だったか。
見通しを持たせることで、今では沢山お出かけして、色々な経験をさせてあげることができています。
これからも息子の特性と付き合いながら私たちらしいスタイルで日々を楽しんでいこうと思います!!