MATO PARENTS JOURNAL
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BEIGE
発達ゆっくりな息子と「お友達」を考えた
Rui
「失敗は成功のもとだよ!」
誰しもがこの言葉で励まされたことがあるのではないかと思う。
確かにそう言われてみると失敗から学ぶことはたくさんある。
例えば料理。
親になって毎日料理をするようになった。
同じ肉じゃがでも、
「あぁ、今日は醤油が足りなかった。」
「今日は砂糖入れすぎた。」
などといった失敗を繰り返すことでそこから学び、少しずつ上手になってきたと思う。
息子のご飯も失敗多めだけど、好きな味が分かってきてたくさん食べてくれて嬉しい。
ところが先日、息子の療育園での勉強会に参加した際、園長先生からこんなお話を聞いたのだ。
園長の言葉にはこんな理由がある。
息子のように自閉症スペクトラムの特性を持つ人は記憶力が非常に良い人が多い。
例えば息子は一度行ったことのある道は一回で覚えてしまうし、一度でも見たことのある電車は忘れない。
この特性は良い方向に活かすことができれば素晴らしいものだ。
しかし、【失敗】のようにマイナスな出来事も瞬時に記憶されてしまい、忘れることができない。
また、イマジネーションの特性から、なにか【失敗】を思い出すきっかけになる風景や物を見たとき、そのときの記憶がまるで動画を再生するかのように鮮明に思い出されるのだ。
息子の集中力と記憶力には毎回驚かされる。
私にはこのような能力はないので、この話を勉強会で聞いた時はなんだか自分が新しい世界に足を踏み入れたような感覚がした。
それはもしかして息子の住む世界を少しだけ覗くことができて、理解することができたのかなと思う。
この勉強会の直後からトイトレ中の息子はトレーニングパンツを履き始めた。
なるべく成功を積み重ねて、トイトレがプラスのイメージとして記憶されるように、
「成功は成長のもと」と何度も自分に言い聞かせながら息子のトイトレをサポートしている。
最近、運動面の発達が著しい息子。やっとこんな遊具でも遊んでみようとするように。いっぱいチャレンジしてほしいな。
とはいえ、人間いつも成功してばかりの人生なんてあり得ない。
いつか息子が失敗をして恐怖や不安を感じたとき、それを乗り越えるための十分な自信と経験を今のうちから身につけさせたい。