MATO PARENTS JOURNAL
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WHITE
パパも家族、ママも家族。結婚、離婚、家族とは
Satomi Nakazawa
懐かしい匂いのする季節になった。
わたしは「野焼き」の匂いが子どもの頃からなんだか好きで、
結婚前に、いま暮らす集落に訪れはじめた頃、車を走らせていてふと野焼きの匂いがしたときもむしょうに懐かしくなった。
懐かしさを感じて、「子どもの頃に住んでいた関東の町ではこの匂いをかぐ機会があったけれど、札幌に引っ越してからは野焼きの匂いに出会う機会はなかったのかも」と気がついた。
農家に嫁ぎ、野焼きをする側になってみて、これは北海道では秋の匂いなんだなと知る。
夏、生き生きと背を伸ばし花を咲かせていた植物が、秋になり種や実を結び、そして10月の霜にあたり急速に枯れていく。
その枯れた植物を、燃やす匂い。
燃やす前には、種採り。
多世代で暮らしていると、自分のフットワーク以上の出来事が起こります。
先日の日曜日には、その野焼き (ちなみに地元の消防署に届け出を出して行います) が家の庭で行われたのですが、
もともと先々代の時代に小山を切り拓いてならした土地に家を建てているため、
家のまわりを背の高い木々が囲んでおり、山の中さながらに落ち葉が積もります。笑
この2枚は10月の中旬。落葉が始まった頃には、ひらひら落ちてくる葉っぱをキャッチして遊んだり^^
そのどっさり積もった落ち葉を集める朝。
同居をしている夫の父であり娘から見て祖父の「じじ」と、娘と3人で薪ストーブの前にいるときに
「焼き芋やるか!」とじじがわたしたちに言った。
「いいね!」と提案にのって、さっそくさつま芋を食品庫から出してくる。
こちら集めた落ち葉の一部分。立った娘がすっぽり隠れるくらいの量でした。柏、ミズナラ…
一生懸命竹箒で掃いています…としずしず言いたいところなのですが、豪快に文明の利器に頼りブロワー(Blower:写真右端に見切れている黒い筒)で吹き飛ばしながら集めます。
散歩したり、娘が午後になってお昼寝をしている間も落ち葉は燃え続け、
夜に娘がぐずったときには抱っこしながら「まだ、葉っぱ、燃えているよ」と縁側に立ちその火を眺め。
そして翌朝、「そういえばさつま芋どうなってますかね」とようやくさつま芋を掘り起こしてみることに。なんとものんびりです。笑
かちかちの炭のようになってしまったものもあったのですが、おおむね無事にしっとりの仕上がり。
娘も朝ごはんの後に小躍りしながら食べていました。
ちなみに夫の海外の友人から出産祝いで頂いたカバーオールを最近自分でタンスから再発見してきてパジャマとして着たがる娘。ママが買ったボタンシャツのシンプルなパジャマより「つよいねこ(チーター)」のいるカバーオールが嬉しいお年頃。
最近、「育てる」という経験がわたしにくれた変化を実感する。
若い頃、「ちょっと合わなくなっているなぁ」と違和感を感じたとき、
もちろん色んな過程はあるけれど最終的な二択で言えば「そこから離れるか・どうか」という選択肢で行動していたのだと思う。
会社でも、一人暮らしの家でも、人間関係でも。
たぶん、相手の変化を求めず、自分が変化した方がいいやと思っていたのかな。
それは、勝手な諦めだったのかもしれないと今は思う。
先日PCに向かいながら、仕事や環境の居心地が、自分のベストとはちょっと違うかもとふと思い浮かぶことがあった。
そのときに一瞬、これまでの考え方の癖で「離れるか・どうか」が浮かんだその次に自然と
「ともに変化していく」もあるな、と思った。
3つめの選択肢だ。
その時浮かんだのは、「育てる」のような気持ちだった。
仕事的な「教育」というのではなく、子育てをする私たち親のイメージ。
育くむべきものを見つめながら、成長を見守るような。
いま携わっている企画、仕事、人間関係… ずっと今のまま・あるがままだと勝手に思わずに、
この先も、ともに変化をしながら関係し続けていくのだという未来を、想像すること。
関係を、企画を、環境を、育てる・育くむということを、ちゃんと粘ること。
娘が生まれて2年半。
わたしたちの傍らで、どんどん育っていく娘との生活はとても面白い。
育児書に書いているような段階を、本当に踏んでいくものなんですよね。
生まれて1ヶ月くらいで笑うようになってみたり、喃語を話すようになったと思ったらバブバブと言ってみたり(本当に赤ちゃんってバブバブ言うんだ!と夫と大喜びしたものでした!)、二語文三語文とどんどん出てくるようになって会話で笑わせてくれるようになったり。
子どもはどんどん変化していく。それを目の当たりにし続けて、「変化」を期待しないわけがない。
大人同士のことだって、変化していくのが当たり前なんだよね。
育てる・育くむということは、「変化する未来」を信じていることでもあるんだなと、
朝、娘を保育園へ送って一人になった車中でふと思ったのでした。
北海道は霜の季節、初雪の季節です。寝起きで、じじがストーブ用の薪を運んでくれているのを手伝う^^
Satomi Nakazawa
Satomi Nakazawa
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